夫婦の老後!必要な金額をシミュレーションで知ろう

夫婦の老後!必要な金額をシミュレーションで知ろう

今は共に元気で働いているご夫婦も、老後は年金が主な収入源となることでしょう。しかし、もらえる年金額だけで十分に生活できるのでしょうか?

一体いくらあれば、健康的で快適な老後を迎えられるのでしょうか?

今回の記事では、夫婦二人世帯の場合の老後に必要な金額をいろいろなパターンでシミュレーションしてみました。

是非お役立てください。

1.老後に必要なお金はいくら?

夫婦の老後!必要な金額をシミュレーションで知ろう

老後に必要なお金について調べると、よく「最低3,000万円は必要」と書かれた記事を目にします。果たして本当でしょうか?

以下の表は、平成28年度の家計調査を元にした夫婦二人の老後の標準生活費でおよそひと月27万円です。

【夫65歳以上、妻60歳以上の無職夫婦の標準生活費】

食費 64,827円
住居 14,700円
光熱費・水道 18,851円
家具・家事用品 9,071円
衣服および履物 6,675円
保険医療 15,044円
交通・通信 25,256円
教育娯楽 26,303円
交際費 29,033円
その他 27,984円
267,546円

この数値はもう少し切り詰めることもできそうな印象がありますが、年齢的な医療や予期せぬ出費も考えると、このくらいの金額は必要でしょう。

住居費が14,700円となっているので、既に住宅ローンは完済している計算です。

60代までに住宅ローンが完済できない夫婦は、この標準生活費に毎月の住宅ローン返済代金をプラスしなくてはいけません。

では、この金額を年金支給がスタートする65歳から平均寿命までいくら必要かシミュレートしましょう。

現在、日本人の平均寿命は男性で81歳、女性で87歳ですので、間をとって65歳から84歳まで毎月27万円がかかると仮定します。

19年(84歳-65歳)×324万円(毎月27万円×12か月)=6,156万円

老後に標準的な生活をするために必要なお金は、だいたい6,100万円と算出できます。私たちの老後には年金があります。もらえる年金額は6,100万円に届くのでしょうか?

 2.年金はどのくらいもらえるのか?

では、続いて夫婦二人がもらえる年金額はいくらぐらいなのか考えてみます。もらえる年金額は会社員か自営業、専業主婦かなどの個人の属性により大きく左右します。

 ①年金には3つの種類がある

年金は老後の主力の生活資金源です。年金には、①公的年金②企業年金③私的年金と、全部で3つの種類があります。

夫婦の老後!必要な金額をシミュレーションで知ろう

1つ目の公的年金は、二十歳以上の健康な人であれば誰でも加入義務のある国民年金です。

2つ目の企業年金は、会社員が加入している厚生年金と自営業の方が加入している国民年金基金です。

3つ目の私的年金は、個人的に加入する年金で企業型と個人型の確定拠出型年金があります。

夫婦の老後!必要な金額をシミュレーションで知ろう

これらの3つの年金はよく画像の建物のように、1階、2階、3階と表現されます。

老後にもらえる年金額は、1階建てよりも2階建て、2階建てよりも3階の方がよりたくさんもらえます。

 ②自営業か会社員かで異なる年金支給額

通常、会社員の方は会社と従業員が折半をして社会保険料を納めているので、老後にもらえる年金は2階建てです。

 【平成27年度の平均年金月額】

国民年金 厚生年金保険
55,244円 145,305円

引用:平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概況

一方、自営業の方が必須で加入する年金は国民保険のみで、国民年金基金は任意加入のため加入していない方もいます。国民年金基金に加入していない自営業の方が老後にもらえる年金は、1階建て部分のみの年金となってしまいます。そのため、会社員として長年掛金を納めた方と比較し、もらえる年金額が大きく減ってしまいます。

 ③専業主婦か会社員かで異なる年金支給額

また、夫婦のいずれも会社員の場合と、夫婦のいずれかは専業主婦(夫)である場合では、年金の支給額には差がでます。

夫婦のいずれも会社員の場合は、老後にもらえる年金額が夫婦共に2階建てです。しかし、どちらか片方が専業主婦(夫)の場合は、片方の方のもらえる年金は1階建てのみとなるのです。

夫婦それぞれの社会属性 年金受給額
夫婦ともに会社員の場合 288,000円
男性は会社員、女性は会社員ではない場合 230,000円
男性は会社員ではなく、女性は会社員の場合 158,000円
夫婦共に会社員ではない場合 100,000円

引用:平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概況

このように、老後にもらえる年金額はどの年金にどのくらいの期間加入していたかで支給額が異なります。最近では、個人拠出型年金(iDeCo)に加入する方も増えています。拠出型年金に加入すると老後にもらえる年金は2階建て、または3階建て以上となり支給額が増額されます。

3.離婚で年金が減る!増加している離婚分別での年金月額の減少

最近増えているのは、離婚件数です。考えたくないことではありますが、年金受給がスタートする前に離婚をしてしまうと、 旦那の扶養に入っていた妻は会社員などになり年金における層が変更となります。その結果、離婚前と比べると離婚後の受給額は月額で3万円程度減額となってしまいます。

離婚前 離婚後
平成25年度 141,176円 110,733円
成26年度 139,424円 109,785円
成27年度 136,995円 111,329

引用:平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概況

4.年金だけでは足りない!現役時代の計画が大事

夫婦共に会社員であった場合は老後に必要な標準生活費である27万円を超える年金受給額(約29万円)ですので、なんとか年金のみでやっていけると予想できます。老後に必要な生活費が6,000万円必要だとしても、もらえる年金額を差し引くことで実際的な不足分を求める事ができます。

一方、年金制度は時代とともに大きく変化してきました。実際、最低25年必要だった加入年数が現在は10年に短縮されていますが、その逆で年金受給年齢の引き上げなどのように、わたしたちに不利な条件に変更となる可能性も大いにあります。

また、夫婦ともに会社員でない世帯は全世帯の半数以上あります。統計を元に試算すると、半数以上の世帯は夫婦で毎月数万円~10万円以上が足りない計算になります。年金だけに頼るのではなく、現役時代の積立や資金計画が重要です。

まとめ

夫婦共に老後余裕をもった生活をするために必要な生活資金の平均は6100万円程度です。夫婦共に会社員の場合は多くを年金でまかなえるはずですが、年金制度時代の予期せぬ変更も過去にありました。急な事態に対応できるよう、300~500万円程度の余裕資金があれば、充分対応できるでしょう。

一方、夫婦ともに会社員でない世帯でiDeCoなどの拠出型年金や国民年金基金に未加入なのであれば、加入することで老後の資金を計画的に積み立てることができます。