事実婚で節税となる?事実婚によるお金のメリット・デメリットとは?

事実婚で節税となる?事実婚によるお金のメリット・デメリットとは?

近年ドラマでも「契約結婚」が話題となり、増えつつある事実婚ですが、日本での事実婚は珍しいと思う方も多いですが、海外では珍しいものではありません。

増加傾向にある事実婚の背景で、事実婚にすることで税金や保険などでメリットはあるのかなど、気になる点は様々です。

今回は、気になる点の中でもお金のことに重点をおき、ご説明していきます。

1.事実婚とはどういうものか?

簡単にご説明をすると、婚姻届けを市役所には提出していないが、生活は夫婦同然の生活を送っていることを言います。

また、周囲も二人の関係を夫婦と認めていることを言います。

事実婚で節税となる?事実婚によるお金のメリット・デメリットとは?

ここで疑問となることは、「同棲」「事実婚」では何が違うのかということです。

「同棲」は、お互いに恋人同士で一緒に暮らしていることを言います。

「事実婚」は、入籍をしていないにしても二人の中で夫婦という認識があり、財産共有や家事分担など、一般的な夫婦と変わらない夫婦生活を送っていることです。

恋人同士に多いのが、「週末だけ同居」「半同棲」ということですが、これは事実婚とはみられず、認めてもらうことは難しいでしょう。

2.事実婚で配偶者控除を受けられない?

事実婚でまずデメリットとなってくるのが税金面に関してです。

入籍をし、「妻」となった場合は、妻には「配偶者控除」があります。

もしも結婚をした場合、どのくらいのメリットがあるのかを計算してみます。

配偶者の年収が103万円以下の場合は、控除を受けられる金額が38万円です。

この38万円に夫の税率(ここでは20%とし、住民税を10%とする)をかけ、出た金額分は税金の負担が安くなります。

事実婚で節税となる?事実婚によるお金のメリット・デメリットとは?

以上の計算から、11万4,000円は税金が安くなります

税金が10万円以上安くなるというのは大きいと思います。

しかし上記の例は、配偶者である妻の年収が103万円以下であった場合の例です。

最近では共働きをする夫婦も増えているため、年収103万円以下というのはなかなか難しいとも言えます。

103万円を超えた場合は配偶者控除を受けられないのかというと、そうではありません。

配偶者の年収が141万円未満でしたら、金額は異なりますが「配偶者特別控除」を受けることが可能です。

「配偶者特別控除」の金額は以下の通りです。

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上記の表から年収141万円未満であれば控除の対象となることが出来ますが、141万円を1円でも超えると控除の対象外となります。

これらの事から、事実婚で妻が年収141万円未満であればデメリットですが、共働きで年収141万円以上をもらっているのであれば事実婚でも結婚でも所得税に関して変わりないかと思います。

3.年収130万円で変わってくる社会保険とは?

社会保険に関しては、結婚をし、配偶者の年収が130万円以下の場合は、夫が社会保険料の支払いをした時点で、配偶者である妻の社会保険料も支払ったということになります

これはかなりお得な制度ですが、この制度にも年収の条件があり、妻の年収が130万円以下の場合のみです。

130万円を超えた時点で社会保険料の支払は別々に支払うことになります。

ですがこの制度は、数ある厚生年金基金・健康保険組合によって適用となっている範囲は様々で、いまや事実婚の場合でもこの制度が適用となるところも多い為、現在、夫が加入している厚生年金基金や健康保険組合に確認を取ってみる方がいいでしょう。

またこの制度には、専業主婦への優遇の域を超えているのではないか、という批判もある為、今後制度としては成立しない可能性の声も上がっています。

社会保険制度は財源に苦しんでいるという現状もあります。

4.相続でのデメリットとは?

相続に関しては、結婚をし、配偶者となると優遇される点があり、事実婚ではデメリットとなってきます。

優遇される点というのが、相続での配偶者控除です。

結婚後、夫か妻、どちらかが先に亡くなってしまった際に、財産を相続するとなった場合、相続税がかかりますが、配偶者である妻が相続するとなると、1億6,000万円未満までは、相続税がかからないというメリットがあります。

結婚をし、出産をし、子供がいる場合、夫から妻へ、妻から子供へ、という相続をした場合は、妻から子供へ相続する場合は相続税がかかってしまいますが、夫から妻へ相続する段階での相続税はかからない為、大きなメリットとなります。

相続税がかかってしまう妻から子供への相続ですが、これはその間までに新しく相続税への対策を取ることもできるため、結果的に良いメリットと言えます。

「事実婚の場合は、相続が出来ないのか?」という疑問が出てきますが、相続を受けるには「遺言書」が必要となります。

遺言書に、「妻へ相続をさせる」という内容が書かれていた場合は、相続を受けることが可能ですが、その場合は相続税がかかることになります。

また、遺言書が存在しない場合は、相続は自動的に夫の親や兄弟へ受け継がれることとなるのです。

事実婚で節税となる?事実婚によるお金のメリット・デメリットとは?

5.事実婚でのお金のメリットは0なのか?

事実婚で受けることが出来るお金面でのメリットは無いのか?とも思いますが、事実婚の場合でも適用となる社会保険であったり、公的なサービスも存在します。

年金面や社会保険等は結婚と同じような控除を受けることが可能遺族年金に関しても受け取ることが可能です。

また、普段から使用している携帯電話に関しても「家族割」等のサービスを受けることも出来ます。

婚姻届けを提出し、結婚した場合の控除等に比べたら、同じような保護を受けることは難しいですが、メリットが全くないわけではありません

まとめ

税金や保険に関しては、配偶者が年収150万円以上をもらっているのであれば事実婚でも結婚でもあまり変わりはないと言えますが、先のことを考え相続となった場合の控除は大きいため、メリット・デメリットの差は大きいと言えます。

将来自身が思い描く生活内容によって、メリットになる部分とデメリットになる部分は大きく変わってくることが分かります。